老人クラブは戦後まもない昭和25年ごろ、社会と経済の混乱、家族制度の変革などいまでかつて経験したことのないような状況の中で、高齢者自らが相集い、新たな役割を求めて誕生した自主組織です。
21世紀の高齢社会においても、地域の高齢者が、生きがいと健康づくりのために、老人クラブの仲間づくりを基礎に交互に支え合い、楽しいクラブづくり、社会貢献するクラブづくりに励んでいます。
21世紀は高齢者の世紀です。その21世紀の高齢社会の主役となるのは、まさに高齢者自身なのです。
老人クラブは、昭和38年に制定された老人福祉法や平成6年の新ゴールドプラン(高齢者保健福祉推進10か年戦略の見直し)やゴールドプラン21※に高齢者の社会参加や生きがい対策の推進組織として位置づけられています。
※ゴールドプラン21
平成12年(2000年)に日本の高齢者化率が世界最高水準となる中で、高齢者保健福祉施策の一層の充実を図るために策定されたプラン。
(基本的な目標)
老人クラブは、地域を基盤とする高齢者の自主組織です。
戦後、先覚者の提唱と社会福祉協議会の協力によって各地に誕生し、全国に広がりました。現在では、10万4千クラブ、590万人の会員を擁する組織となっています。(平成28年)
また、クラブ相互の連絡調整をはかり、より広域的な共同事業を実施するために、市区町村、都道府県・指定都市、全国の各段階に、それぞれ連合会を組織しています。
単位老人クラブ
103,821クラブ 5,906,292人
市区町村老人クラブ連合会
都道府県・指定都市
老人クラブ連合会
全国老人クラブ連合会
年 | クラブ数 | 会員数(人) |
---|---|---|
昭和36年 | 9,755 | 790,836 |
40年 | 55,998 | 3,502,274 |
50年 | 105,741 | 6,314,618 |
60年 | 127,107 | 8,077,080 |
平成元年 | 130,411 | 8,381,742 |
10年 | 134,285 | 8,869,086 |
11年 | 134,119 | 8,854,638 |
12年 | 133,607 | 8,791,640 |
13年 | 133,138 | 8,739,542 |
14年 | 132,484 | 8,663,718 |
15年 | 131,384 | 8,557,270 |
16年 | 130,075 | 8,429,458 |
17年 | 128,897 | 8,277,911 |
18年 | 126,504 | 8,047,333 |
19年 | 124,120 | 7,807,716 |
20年 | 122,153 | 7,623,972 |
21年 | 119,564 | 7,388,307 |
22年 | 117,065 | 7,178,379 |
23年 | 109,156 | 6,674,739 |
24年 | 112,395 | 6,692,399 |
25年 | 110,487 | 6,488,740 |
26年 | 107,997 | 6,269,200 |
27年 | 105,532 | 6,061,681 |
28年 | 103,821 | 5,906,292 |
29年 | 101,110 | 5,686,222 |
クラブ数・会員数は各年3月末日現在
平成23年は、岩手県、宮城県、福島県を除く。
資料:平成10年まで及び平成19年からは厚生労働省報告例.
その他は全国老人クラブ連合会調べ。
老人クラブは、昭和38年8月に施行された「老人福祉法」第13条第2項において、〝地方公共団体は、老人の福祉を増進することを目的とする事業の振興を図るとともに、老人クラブその他当該事業を行うものに対して、適当な援助をするようにつとめなければならない〟と位置づけられています。
この条項をもとに、国では「老人クラブ活動等事業実施要綱」を定め、地方公共団体(都道府県や市町村)とともに、老人クラブに対する公的な補助を行っています。